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若手社員の労働災害防止を!未熟練労働者にも伝わる安全教育のポイントとは

若手社員の労働災害防止を!未熟練労働者にも伝わる安全教育のポイントとは

これからの現場を担う若手社員を育てるには、仕事の知識や技術だけでなく、安全教育も欠かせません。

厚生労働省でも、表紙に「大切に育てましょう」というメッセージを掲げた「未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル」を作成し、雇入れ時や作業内容変更時等の安全衛生教育に活用できる具体的な教育方法を示しています。

本記事では、若手の死亡災害の発生状況を確認するとともに、若手・未熟練労働者にも伝わる安全教育のポイントを解説します。

若手の労働災害の割合は少ないが対策は必要

若手社員に適した安全対策を考えるには、まず労働災害の発生状況を正しく把握することが大切です。

データは切り口によって見え方が変わります。一つの数値だけで判断せず、年齢や作業経験など複数の視点から見ることで、若手社員が抱えるリスクが見えてきます。

年齢別の死亡災害発生状況

全産業で見ると、令和7年の労働災害による死亡者700人のうち、29歳以下は67人です。

若手の死亡災害発生率は全体の約9.6% と比較的低い状況です。

ただし、経験の浅い若手社員には、危険を伴う作業を任せない職場もあるでしょう。こうした担当する作業の違いも考えると、死亡災害の割合が低いからといって、若手社員の労働災害リスクそのものが低いとは限りません。

若手社員の労働災害を考えるうえでは、年齢だけでなく、作業の経験年数や習熟度にも目を向ける必要があります。

年齢別の死亡災害発生状況(令和7年)

年齢死傷者数(人)
29歳以下67
30~39歳52
40~49歳99
50~59歳183
60~69歳157
70歳以上142
合計700

 出典:厚生労働省「『死亡災害報告』による死亡災害発生状況(令和7年確定値)」を元に作成

割合は少なくても若手の労働災害対策を行うべき理由

※出典:中央労働災害防止協会「各大業種における経験年数別の年間労働災害発生率(経験年数10年から20年の年間災害発生率を1とした場合の経験年数別相対的発生率、2022年、日本) 」

中央労働災害防止協会の2022年のデータによると、経験年数1年未満の労働者の年間労働災害発生率は、10年以上20年未満の労働者と比べて10.5倍です。

若手社員のすべてが若手・未熟練労働者とは限りません。しかし、経験が浅ければ、作業に潜む危険を十分に把握できていないことも考えられます。

熟練者には察知できる危険が、経験の浅い社員にも同じように見えているとは限りません。こうした「経験によって見える危険の違い」は、若手社員への安全教育を考えるうえで意識しておきたい点です。

そのため、若手社員への安全教育では、経験や習熟度に応じた教育を行うことがポイントです。

若手・未熟労働者に講ずべき安全教育とは

若手・未熟練労働者には、どのような安全教育を行えばよいのでしょうか。

厚生労働省の「未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル」を参考に、現場で実践できる3つのポイントを紹介します。

「なぜ危険なのか」まで具体的に伝える

作業手順や禁止事項を説明するときは、具体的な行動を示し、どのような災害が起こる可能性があるのかまで伝えます。災害が起こる場面や結果を具体的にイメージできれば、危険をより身近なものとして捉えやすくなります。

例えば、「機械の清掃時には必ず運転を停止する」と教える場合、運転中に作業すると可動部分に巻き込まれる危険があることまで説明します。起こり得る災害とその怖さを知ることで、ルールを「教えられた決まり」ではなく、「守らなければならないもの」として理解しやすくなるでしょう。

実践を通して理解を確認する

現場で機械や設備を見ながら危険箇所を確認する、指導者が正しい作業方法を実演したあとに本人にも実践してもらうなど、実物を使って学ぶ機会を設けましょう。言葉だけではイメージしにくい危険や作業方法も、実物を見ることで理解しやすくなります。

指導する側には当たり前の専門用語や作業方法でも、経験の浅い社員が同じように理解しているとは限りません。本人にも説明や実践をしてもらうことで、「教えた」で終わらず、「伝わった」まで確認できます。

習熟度に合わせて継続的にフォローする

安全教育は最初に一度実施しただけで、すべての危険を理解できるとは限りません。実際に作業を経験したあとだからこそ、初回の教育では気づかなかった危険の意味を理解できることもあります。

作業に慣れてきた時期にも、理解度や習熟度を確認しながら振り返りましょう。ヒヤリハットが発生したときや作業内容が変わったときも、安全教育を見直すよい機会になります。

安全教育に終わりはありません。経験や作業内容の変化に合わせ、継続して取り組むことが大切です。

まとめ

若手社員への安全教育では、作業手順を覚えてもらうだけでなく、経験や習熟度に合わせて危険を具体的に伝え、実践を通して理解を確認することが大切です。

しかし、熟練者が経験を通して身につけてきた「危険に気づく力」を、経験の浅い若手社員がすぐに身につけられるとは限りません。ましてや、労働災害の怖さを知ってもらうために、実際の事故を経験させることもできません。

実際には体験できない危険をVRで疑似体験することで、「どこに危険があるのか」「どのような行動が災害につながるのか」を考えるきっかけにできます。

明電システムソリューション株式会社の「明電VR安全体感教育」では、数多くの場面を想定したコンテンツを用意しています。装置自体が動くことで事故・災害をよりリアルに体感でき、体験後には振り返り学習も行えます。VR技術を活用した安全体感教育の取り組みは、令和6年度(第72回)電気科学技術奨励会会長賞を受賞しています。

座学や現場での実践とVRを組み合わせ、若手・未熟練労働者への安全教育に活用をご検討ください。

題名媒体名著者・運営元名URL
未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル厚生労働省厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118557.html  
「死亡災害報告」による死亡災害発生状況(令和7年確定値)職場のあんぜんサイト厚生労働省https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/tok/anst00.html  
各大業種における経験年数別の年間労働災害発生率中央労働災害防止協会中央労働災害防止協会https://www.jisha.or.jp/international/search/result/detail.html?pdid=1978  
VR技術を活用した安全体感教育に高い評価明電システムソリューション株式会社明電システムソリューション株式会社https://www.meidensha.co.jp/mss/news/news_02/news_02_01/1253713_11771.html  
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